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stop, look and listen

Roger Nichols & The Small Circle Of Friends というグループについて

リアルタイムでAOR渋谷系に明るかった人にはお馴染みのグループだとは思いますが、改めて書きたいので書いてみます

まずグループの長であるロジャー・ニコルズは、著名な仕事として、かつての仲間であったポール・ウィリアムズと共同でカーペンターズに曲を提供していたという事例があり、

愛のプレリュード(We've only just begun)
雨の日と月曜日は (Rainy days and mondays)
愛は夢の中に(I won't last a day without you)

またカーペンターズ以外では

Out in the country (Three Dog Nightの曲)

などの曲が彼らの手によるものとなっています

※余談:カーペンターズの曲は日本だと結婚式のBGMとして人気がありますが、アメリカでもやはり結婚式でよく使われる定番のアーティストだったりするようです

経緯としては、まず60年代、ロジャーはプロアーティストとしてやっていくために学校を出、親友のマクレオド兄弟と結成した「ロジャー・ニコルズ・トリオ」を母体にA&Mと契約し「ロジャー・ニコルス&ザ・スモール・サークル・オブ・フレンズ」という新たなグループ名で活動を始めます。そして傑作ファースト・アルバムである「ロジャー・ニコルス&ザ・スモール・サークル・オブ・フレンズ」をリリースするのですが、当時はほとんど話題にならずに終わってしまいます

その後ロジャーはグループを一旦保留、ソングライター業をメインとし、ビジネス・パートナーであるポール・ウィリアムズとの名コンビで様々な名曲を輩出していきます。70年代に入ると、カーペンターズのヒットに加えてポールもロジャーのプロデュースでソロ・デビューすることになるのですが、ポールがプレッシャーなどからドラッグに手を出すようになり、結果2人は音楽業界から遠ざかっていってしまいます

時は過ぎ、80年代後半になって、前述のアルバム「ロジャー・ニコルス&ザ・スモール・サークル・オブ・フレンズ」がリイシューされると、これがちょうど時代にマッチし、日本では渋谷系などの楽曲に多大な影響を与えることとなり、いわゆる「再評価」の波に乗ることになります。日本企画で作ったアルバム「Be Gentle With My Heart(1995)」などがリリースされたのもこの頃になります

※「Be Gentle~」は「Roger Nichols & A Circle Of Friends」名義となっており、ファンの間ではこれを実質的なセカンド・アルバムとする動きもありますが、弊社としては名義の違いがあること、内容としては実質ロジャーのソロ・アルバムに近い様体であることから、敢えて除外しました

そして界隈を最も湧かせた話題が「2007年に”ロジャー・ニコルス&ザ・スモール・サークル・オブ・フレンズ”名義で”セカンド・アルバム”が出た」というニュースでした。ファースト・アルバムから数えると実に39年ぶり(!)のセカンド・アルバムで、再評価されたアーティストにありがちな「名盤の1枚だけで消息不明」というパターンを覆した事例として今なお語り草となっています

セカンド・アルバム「Full Circle」では、ステレオ感に乏しいマスタリングやシンセサイザーなど、全盛期のロジャー作品と比較すると小規模で、一部予算の都合が見え隠れする構成ではありましたが、往年のハーモニーは健在であり、大いにファンを喜ばせる結果となりました

そして更に、サード・アルバムである「My heart is home」が2012年にリリースされました。ジャズやブラジルなども取り入れ、セカンド・アルバムからスケール・アップした「今の彼ら」を十分に堪能できる1枚となっています


Roger Nichols and the Small Circle of Friends - New Album "My Heart is Home" - Trailer

ザ・ベンチャーズなどもそうですが、本国アメリカよりも日本の方が熱いんじゃないか、という声もあるほど、日本のアーティストに与えた影響も大きく、今なお新しいファンを増やす稀有なグループであると思っております(親子二代で聴いている人も多いのではと思います)

音楽的には好みもあるかと思いますが「へーこういうグループもいるんだ」的な印象を持ってもらえると先ずは嬉しいなという気持ちがあります。AOR渋谷系が好きな人で知らない人が居たら視聴をおすすめしたいグループの1つです

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